「初心忘るべからず。」
およそ600年前に能を大成した、世阿弥の有名な言葉です。
いや、ホント世阿弥さんの仰る通りです。
私、先日痛い目に遭いました。
登山界ではもう常識のドライレイヤー、汗をたくさんかく夏場はもちろんですが、 汗冷えを感じやすく、またその汗冷えが命取りになる秋冬にこそ、その威力を最大限に発揮します。
1枚着るだけでも風を通しにくく温かいですよ。
お客様に対して力説していたのは、どこの誰だっけ。。。
そんな私ですが、すっかり忘れていました。汗冷えの寒さと怖さを・・・。
というのも私、今シーズンはお天気に恵まれたこともあり、どこへ行っても雨知らずの晴れ部長。ウールの半袖1枚で平気に過ごしていたのです。
写真:今はただ滑稽に見える。
先日の高島トレイルでも、そんな調子で臨んだので恥ずかしながらも、雨に降られたとたんに状況が一変しました。
登りでは暑くて汗をかき、Tシャツもびっちょり。汗か雨か分からないけど、とりあえず濡れている状態。不快度MAX
レインの上下ファスナーを開けて対応しますがGORE様でもお手上げの飽和状態。
写真:不快度MAXでぶーたれる。
一転、休憩では汗で濡れたTシャツが冷えて、身体に触れる度に冷たさを感じ、特にザックを背負う瞬間は、人間ボイラーと呼ばれた私でさえ思わず声が出てしまいました。
写真:グーに握った手と首筋が、堪えきれない寒さを物語っている。
写真:ワナワナ。暑さ⇔寒さの負のスパイラルに引きずり込まれてもうた。
完全に初心を忘れて過信していたと思います。
自然に対して謙虚さが足りませんでした。
そんな自分に、「驕る平家は久しからず。」
先人の言い伝えを戒めに、これからの時期はちゃんとドライレイヤーを着用しようと思います。
by部長