こんにちは!
全国的に梅雨明けとなり、すっかり夏山のシーズンですね!
わたしのまわりでは、今年は北アルプスの剱岳が一番人気。
剱岳の別山尾根ルートに関してよく聞かれることを、アドバイスを含めて、何点かご紹介しようと思います(^v^)
1.剱岳ではカニのヨコバイが一番コワいですか?
剱岳では、鎖や鎖の支点がとてもしっかりしているので、実際には鎖のあるところの方が安全で、安心感があります。
カニのヨコバイは、鎖に体重を預けて見えにくい小さな足場に一歩を踏み出すところが核心。
ここで、鎖にしがみつくと足元が見えなくて危ないのと、腕が疲れてきます。
どうしてもコワいという方は、セルフランヤードをとるのも手です。※後でご紹介
足の置き方にも、より注意してみましょう(^^)
↑ せっかくソールの固い良い靴を履いていても、こんな足の置き方をしているとかっこ悪い~
つま先のクライミングゾーンを有効に使いましょう!
危険箇所でみんなが緊張するような場所より、疲れがたまる下山でのスリップに注意が必要です。
剣山荘に下りてくるまで油断は禁物です(*_*)
2.どのくらい渋滞しますか?
天気のいい週末やお盆などは、渋滞を避けられないですが、できるだけ早い出発をこころがけて。
夏山では午後になる程、天候が不安定にもなり、気持ちも焦ります。
また、渋滞している場合は、落石のフォールラインに入らない、足場のしっかりした安全な場所で、待ちましょう。
対向ですれ違いの際は、早めに声をかけあいましょう。
↑
登りが下りで、下りが登り。なぞなぞみたいですね。笑
3.セルフはとったほうがいい?
セルフとはランヤードでセルフビレイをとることです。
具体的には、ハーネスにスリングと安全環付きカラビナをつけ、危険箇所の鎖にカラビナをかけながら通過することで、自己確保を行います。
セルフは、積極的に使った方がいいというわけではなく、岩稜帯に慣れている方でしたら、使わない方がスムーズに通過できます。
また、スリングの特性で、伸縮しないため、墜落した時の荷重はかなり大きいものになります。
スポーツクライミングに使われているロープは伸縮性のあるダイナミックロープのため、数メートル墜落したとしても衝撃を吸収してくれます。
ところが登山でのスリングによるセルフの場合は、鎖の弛み分とスリングの長さ分で1メートルほどの墜落をすると、一命はとりとめたとしても大怪我になると考えられます。
そのため、セルフをとっていても安全かと言われれば、NOです。
ただ、高いところが苦手だったり、初めての剱岳で緊張している方は、セルフをとっていることで心の余裕ができ、精神的な安心感があります。
特にカニのヨコバイなどのトラバース部では有効で、渋滞していたり雨で滑りやすいときに、セルフに体重を預けて休むことができます。
ちなみに、ペツル社から販売されている「コネクトアジャスト」という商品は、ダイナミックロープを使ったセルフランヤードなので、小さな墜落のときの衝撃を抑えてくれます。
私は、これを使ってます。
セルフをとる方は、はじめて現場で使うということがないように、カラビナ操作をしっかり練習しておきましょう。
クライミングジムに何度か通っておくのもオススメです。
4.オススメのコース計画は?
足の速い人は1泊2日でも行けなくないですが、できたら2泊とって余裕を持った計画を。
1日目 室堂~剱御前小屋~剱沢※ 約4時間
2日目 剱沢~剱岳~剱沢 約6時間
3日目 剱沢~剱御前小屋~室堂 約4時間
剱沢・・・山小屋泊なら剱澤小屋か剣山荘、テント泊なら剱沢キャンプ場
剱岳登頂後の一杯は美味しいですよ~(*^_^*)
最後に、剱岳あるある。
雷鳥沢から室堂までの登り返しが一番しんどい。(-_-)
byつじまい